【インタビュー】人も靴も直接触れ合って可能性を広げていける、それがMANAのフィロソフィ

–今西さんがデザインするMANAの靴は、自然を敬うような心地よいデザインが特徴的ですね？
そうなんです。MANAとは、ハワイ語で「神秘の力」という意味です。学生の頃から日本画を専攻していたこともあって、自分の中に自然を崇拝することがルーツとしてあるんだと思います。靴をデザインする上でもやはりその想いは切り離せない部分です。日本画というのは、線を重ねて描き上げていく作業です。草木や花など自然にあるものって画一的ではないでしょ？MANAの靴も同じで、どこかに必ず、ハンドクラフトでしか表現できないような温もりのあるディテールを取り込んでいます。柔らかいラインのカット、ナチュラルな素材感や加工。自社独自の工房で何度も繰り返し、一つ一つにこだわりをもって自然の息吹を封じ込めるように仕上げています。

–日本画を専攻して、何故靴のデザイナーに？
日本画は今も仕事で煮詰まった時などによく気晴らしで描いています。いざ就職活動という時に、自分の手に収まるくらいの大きさの、身近な物のデザインをしたいと考えていたんです。もともとファッションは大好きで、可愛い靴はなかなか見つからないなと思ったところから、大手の靴メーカーの企画として入社しました。企画のノウハウは実践で学びましたね。そこで学んだことはとても貴重な経験でしたが、自分が目指す靴を作るのは大手では難しい。伝えたいことをより強く形にするために、退社を決意しました。その後、現在の靴メーカーでMANAを立ち上げることになりました。

–念願のMANAを立ち上げた時はどんな気持ちでしたか？
自分の中で表現したい靴のイメージが揺るぎなくあったから、ようやくやれる！って。不安がない訳じゃなかったけれどね。最初の展示会は規模こそ小さいものの、全てにおいて自分一人でやりました。自分の世界観を表現するのは、私にとってとても気持ちのいいことだったからすごく楽しかった。今年でMANAも5年目になりますが、MANAの靴を履いてくれる人にもとことん楽しんで欲しいと願っています。女性のファッションはドキドキやワクワクを楽しむことが一番。そんなアイテムをMANAを通して表現できることが日々の私の活力です。

–今後の展開は？
今後は一つの空間として、MANAの世界観をクリエイトしていきたいなと思っています。今は靴というアイテム通して発信しているけれど、近い将来、MANAのイメージを丸ごとショップにして、直接お客様とコミュニケーションできる場所を作っていく予定です。これからはそこに力を注ぎたい。人も靴も直接触れ合って可能性を広げていける。そんな当たり前のことをとても大事に思っています。MANAの靴を履くことで、色々な意味で”心地よさ”を感じてもらえれば私はとても幸せです。

彼女の前進し続けるエネルギーの源であろう、表現への飽くなき探究心は素晴らしい。MANAの世界観の集大成となる直営店がオープンするのもそんなに遠くはないはず。温かく愛のこもったMANAの靴は、みんなに幸せを沢山届けてくれるでしょう！今後の展開にも目が離せません。

デザイナー　今西優子 Yuko Imanishi
大手靴メーカーのデザイナーとして長くキャリアを重ね、2004年S/Sから自身のブランド「MANA」を立ち上げる。デコラティブで独創性のあるデザインは多くのファンに支持されている。
[写真トップ]
レースアップブーツ　￥34,650
フェミニンなラインもカジュアルテイストをミックスしてアクティブに。
[写真三段目左]
ムートンブーツ　¥39,900
細身の美しいラインに、ボリュームのあるトグルボタンがアクセント。
[写真三段目右]
ストラップパンプス　￥25,200
ボリュームのあるデザインでクラシックスタイルも今年風に。
[写真四段目}
モヘアウェッジソールブーツ　￥37,275
エレガントに足元を包んでくれそう。カラータイツとの相性も抜群。

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DEUX LA MAREE co.ltd
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Official web site http://www.mana-l.com