【プロに聞くリペア】ヒール、つま先、履き口のタイプ別リペア方法

お気に入りの靴はどうしても頻繁に履いてしまうもの。ヒールや履き口などが傷ついたり痛んでしまい、がっかりすることも多いのでは？でも諦めないで！賢くリペアすれば見違えるようにキレイに元通り。まずは一般的な修理、リペア基本編からご紹介します。

アドバイザー：
リペアショップRifare修理職人　西淵公三子さん
負担の大きい履き口や、ぶつけやすいヒールは痛みやすい部分です。でも簡単にリペアできるものが多いので、是非修理に出してください。

■ 履き口が裂けてしまった時

ハイヒールのパンプスなどは前に重心が掛かるので、履き口が避けてしまうことがあります。このように(写真左側)亀裂が入った部分の裏側に補強テープを貼って、亀裂に沿ってステッチを入れます。糸の色を選んだり、デザインに馴染むようにステッチをして、なるべく目立たないように仕上げることができます。内側は補強テープの上から同色の革を薄く剥いて重ねるので、見た目も履き心地も違和感がありません。仕上がり(写真右側)も気になりませんよね。近くで見なければわからないと思いますよ。

■ 革巻きヒールが傷ついた時

ヒールを革で巻いたデザインですと、ぶつけて革がめくれてしまうことがよくあります。オーソドックスな革なら、似たような革を使って簡単に直ります。インポートや珍しい素材、色を使っていると、全く同じもので修理することは難しいですが、できるだけ近い素材を探したり、染色屋さんに依頼して、革を同じ色に染めてもらうこともできます。ただし3週間前後の時間がかかります。
ヒールのプラスティック本体が傷んでいる場合は、ヒール交換になります。こちらもできるだけ近い形のものを探して付け替えることができますよ。もちろん、イメージを変えて違った形のヒールにするとか、スタックや塗りヒール(ヒールに色を吹き付ける)など、リメイク気分でヒール交換するのもいいと思います。

■ スタックヒールが傷ついた時

スタックヒールはキズが目立ちにくく、リペアしやすいという特徴があります。一部分がめくれたり傷ついても、全体を巻き直す必要はありません。めくれた革を伸ばして接着させたり、スタック素材を貼り付けてならすことでキレイに直ります。ここ(写真赤丸内)は補修していますが、全然わからないですよね。スタックは革を層にしたような素材で(写真左側)、インクで染めて、色を合わせていくんです。この部分補修だと500円くらいですから、そのままにせず早めに直してくださいね。

■ トゥ部分が擦れてしまう時

先端がとがった靴は特に擦ってしまいやすいので、汚れたり傷ついたりします。そんな方がハーフラバーソールを張りにいらっしゃった時は、ほんのちょっとソールをアッパーより外側に出してあげます(写真はわかりやすいように大きく出ています)。歩く時ソールが先に当たって革が直接擦れるのを防ぐことができます。デザイン的に気にならない範囲のちょっとした工夫でも、靴を長持ちさせることができます。

【リファーレの修理料金一例】※ショップ詳細はページ下に
・履き口の補強(１か所)　¥1,050～
・ヒール
巻革の接着 ¥525～
スタックの部分補修 ¥525～
巻革の交換 ¥3,150～
ヒール全体交換 ¥7,350～
・ハーフラバーソール(すべり止め) ¥2,100～

リペアは実にいろいろな修理や、靴を痛めない対策ができるのです。ちょっとした悩みも直せないだろうと諦めてしまっていた事も、まずリペアショップに気軽に相談してみて。買ったときよりもいい!? 驚きのリペア応用編もお楽しみに。

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★取材協力★
Rifare(リファーレ)
確かな技術とリーズナブルな価格で人気の靴リペアショップ。恵比寿本店ではオリジナルブランドKANNONや、セレクトした海外ブランドシューズなど、オシャレで履き心地の良い靴の販売もしている。修理職人には女性も多く、普段の靴のお手入れから足に合う靴の選び方なども気軽に相談できる。
[メニュー一部紹介]
■かかとゴム交換
・ピンヒール ¥840(税込)～
・ゴムヒール S ¥945(税込) ～
■ヒール修理
・ヒール巻革交換 ¥3,150(税込)〜
・ヒール交換（巻革交換含む） ¥7,350(税込)
■つまさき補修
・ゴム先張り　¥1,575(税込)
・革先張り　¥1,575(税込)〜
■ハーフラバーソール（半張り）
・半張り ¥2,100（税込）～
その他、中敷き交換、ストラップ修理など様々な修理に対応。困ったらまず相談してみよう！
郵送での修理もOK。電話もしくはメールにて事前にお問い合わせを。