News|Jul.3.17
♥SACCO Ballettiのブランドコンセプトを教えて下さい。
SACCOはイタリア語で「バッグ、包み込むもの、袋」の意です。足を優しく包み込むようなソフトで高品質なレザーを使用しています。履き心地にこだわり、日本人の足にも合うように木型の細部にこだわっています。また、足を美しく見せるカットラインにこだわっています。
♥ファーストコレクションのコンセプトやラインナップは?
“ポアントの美しさを凝縮したシューズを作ること”がブランド誕生のきっかけになりました。自分自身がトウシューズに魅了され続けてきたこともあり、トウのカービーなラインを靴のデザインに生かせないかと考え、木型からこだわり作っています。9.5cmと足の甲のラインが最も美しく見えるハイヒールをベースに、ミドルヒール、ローヒールの3種をラインアップしました。ポアントトゥは美しいだけでなく、ハイヒールでも指先が痛くなりにくいというメリットも。
♥デザインはどんな風に生まれるのでしょうか。
音楽やアート、花や動物など、インスピレーションの源はさまざまです。形のディテールや色など、そのシーズンで気になる素材を、取り入れてデザインしています。トレンドにとらわれすぎずに、音楽を聞きながら頭の芯をゆるめてデザインするのが好きです。スケッチブックと鉛筆を持って、自由に発想を膨らませていきます。
♥以前はどんなお仕事をされていましたか。
雑誌のエディター、ファッション週刊紙で海外ニュースの翻訳記者をしていました。グラビアページの撮影、ディレクションするといった仕事から、翻訳や取材を通して記事まとめるという仕事まで、幅広く経験させてもらいました。
♥シューズデザイナーになろうと思った経緯を教えて下さい。
“シューズデザイナーになること”はそもそも子供の頃に抱いていた夢でした。振り返ってみると美しいシューズに強い関心を抱くようになったのは9歳から13歳まで滞在していた英国で生活していた時のことでした。優美な曲線、美しい配色の革靴を履いた女性を見かけては足元に見入っていたのを覚えています。また、ロンドンの古着屋で様々な年代のヴィンテージシューズを探し出すのも大好きでした。小学校6年生の授業で将来なりたい職業について尋ねられたことがあり、その時迷わずに「シューズデザイナー」と答えたのを記憶しています。
♥なぜ自身のブランドをつくろうと思ったのですか。
大学生の時に、私の足のサイズが25.5cmと大きく、また足幅が極度に細いこともあり、なかなかきちんと履ける靴がなかったため、39〜40サイズを求めて、海外から靴を個人輸入するようになり、これをきっかけにイタリア製の革靴の美しさや香り、履き心地にどんどん魅了されていきました。市場に美しいと思えるシューズを発信していきたいという気持ちも生まれて、ブランド立ち上げに行きつきました。
♥実際の立ち上げまでにどんな経緯がありましたか。
エディターからシューズの世界に入るには知らないことも多かったので、まず業界の方が多く集う教室や工房を通うことにしました。そこで出会った職人やメーカーの知り合いを通じて、多くを学びました。今でもその時に培った人脈が仕事に生きています。2年程学んだのちに、メーカー様探しをスタートしました。こちらの世界観や感性を理解してくれ、表現してくれるメーカー様に出合うために数社をまわりました。今のメーカー様に出合えたことは幸運だったと思っています。
♥ブランド立ち上げで大変だったことや印象的だったことを教えて下さい。
一番大変だったのはやはり何といっても理想とするシューズを完成させることでした。そのためにシューズを形成する各パーツや構造を見わたすことに苦労しました。靴はパーツが多いぶん、材料メーカーも扱う職人も細かく分かれてきます。ざっくり言って、木型、紙型(パターン)、製甲、つり込み、底づけと関わる職人も複数になります。そうすると考え方も言い分も異なりがちです。そんななかで理想とする一足のシューズとしてまとめあげるためには、あらゆる角度から靴が見れることが必要になります。(例えば、ヒールの安定感に問題を感じたなら木型とヒールとのバランスを疑ってみる。ソールやヒールが少しでも反っているように感じるなら、つり込み具合を見るなど)問題は木型なのか、パターンなのか、つり込みなのか、常に謎解きをしているような感じです。まだまだ力不足なので、困ったときに確かな意見をもらえる各カテゴリーの相談相手が欠かせません。問題を見つけては、直す。試行錯誤で製品化に苦労しました。あと、国内で革やヒール、金具などの素材で理想的なものを見つけるのが至難の技でした。
試作サンプル段階で木型を繰り返し修正するなど、ブランドの根幹となる部分に時間をかけました。自分の足は、長さはあるけれど、足幅が標準よりも細いこともあり、基準値を決める際に苦労しました。印象的だったのは、国内でできないと思っていたことが最後まで諦めなければ形にできるとわかったことです。
♥今後どんなことを目指していますか。
展示会では強い手応えを感じました。インポートと思われた方も多かったです。
「秋冬シーズンもこのテイストのまま、ブーツを作って欲しい」といった具体的な要望や期待を寄せて頂いたのが嬉しかったです。靴として、さらに完成度を上げるのが目下の課題です。今後は、シューズという枠にとらわれず、アートや音楽の世界とつながりながら、クリエイションの幅を広げていきたいです。海外の方にも履いて頂けるシューズを送り出していきたいです。
早稲田大学第一文学部英文学専修を卒業後、ファッション誌のエディターとして出版社に入社。雑誌編集者として5年勤務後、さらにファッション業界を深く知るためにファッション週刊紙「WWDジャパン」の海外ニュース翻訳班の翻訳記者として入社。海外のデザイナーの取材等を通して、多くの刺激を受ける。3年後、退社。フリーランスのエディターとしてファッション誌で働くかたわら、靴の製甲、木型、紙型を職人からじかに教わる。6年以上学び続けるクラシックバレエのトウシューズからインスピレーションを得て「SACCO Balletti(サッコバレッティ)」を立ち上げる。上質のレザーにこだわり、革の質感を生かした美しいラインにこだわる。
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