Heel Storyシューズの歴史に想いを馳せる

ヒールがいつ誕生したかご存知ですか？

諸説ありますが…
なんと、紀元前400年代のアテネで、すでに「スタイルを良く見せるため」のかかとの高い靴が存在していたようなのです。現在、ヒールのあるシューズは一般的に女性が履くものですが、昔は男性も履はいていました。オシャレは男性が率先して取り入れていたんです。

1533年、アンリ2世と結婚したカトリーヌ・ド・メディシスは背が低かった事が嫌で、ヒールのある靴を持ってイタリアからフランスへ嫁いだそうです。これがセンセーションを巻き起こし、ヒールのある靴が貴族階級のステイタスになりました。今と、流行の仕方が変わらないですね！

1570年頃、ヴェネチアでチョピンという靴が流行しました。「水の都・ヴェネチア」と言われるように、汐の満ち引きによる道路の冠水があったことも、この靴が流行った理由のひとつのようです。ご覧の通り、一人では歩きづらそうな靴…。歩くには付き添いが必要だったのでステイタスをアピールできましたが、転倒事故が多発したのでこの靴に禁止令が出ました。危険を犯してもヒールを履くことに情熱を燃やすのは、ある意味、今も昔も変わらないものがあるようです。

1600年代初頭、下水の設備がなかったパリでは、糞尿やゴミなどを道路に捨てる習慣があったため、ハイヒールは汚物で洋服を汚さないための必需品でした。

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1600年代半ばにも、背が低いことがコンプレックスのルイ15世が、ヒールを好んで履いていました。城の庭で用をたしていた為、地面との設置面が少ないヒールのある靴は城内を汚さないということもあって、なおさら流行したようです。当時トレンドだったヒールの形は、付け根が太く先が細くなったもので、後部が前方にカーブし、前部も底面にカーブして連続している形のもの。高さは５〜６cmが中心でした。このヒールは現代のシューズでもたびたび見られるほど、ポピュラーなデザインになりました。通称ルイヒールと呼ばれています。

ところが、ナポレオン戦争が始まると男性は動きやすさを優先するためにハイヒールを履かなくなったようです。そして今では、ハイヒールは女性の靴を象徴するようになりました。

長い長い歴史を経て、現在のようなファッションアイコンになったヒールシューズ。ただ美しいだけではなく人類の生活や文化とともに織りなされてきた、興味深いストーリーが沢山ありました！