News|Jul.3.17
Sand by Saya(サンドバイサヤ)はニューヨーク(以下、NYC)を基盤に活躍する日本人シューズデザイナーSaya Fukudaさんが2009年にスタートしたALLハンドメイドのサンダル&アクセサリーブランド。彼女自身が大きな影響を受けたというマンハッタンの街並みにインスパイアされた都会的かつヴィンテージ感にあふれたリュクスなデザインが今、世界中の女性たちに注目されている。
ということで今回はShoeCream編集長がマンハッタンにあるSayaさんのオフィスを直接たずねて実現したスペシャルインタビューをお届けします。幼少時代を香港ですごしたSayaさんならではのグローバルマインドにあふれたエキサイティングなストーリーを、たっぷりお楽しみください。
Part1は、渡米当時のエピソードからブランド誕生秘話、現在のオフィスについてのお話です。
♥なぜ、NYCへ?
NYCを選んだ理由のひとつは、パーソンズ美術大学に行きたかったからです。私は20代前半まで東京のエンタテインメント会社で仕事をしていたのですが、当時はいつもスタイリストさんと一緒にダンス用の靴を探していました。なかなかイメージに合う靴がなくて、とにかく常に靴のことばかり考えていた気がします。そうやってスタイリストさんの現場に関わっているうちに、だんだん「私ももっとファッションのことを勉強したい。もっと勉強して何かおもしろいことをやってみたい」と思うようになり、どうせトライするなら世界のトップが集まるフィールドでやってみよう、と。それで26歳のときに渡米しました。
♥言葉の壁はありませんでしたか?
正直ありました。15歳まで香港にいて英語に馴染んでいた私でも、当初はニューヨーカーの早い英語になかなかついていけなかった。加えて大学の入学に必要なTOEFLでも苦戦しました。よりアカデミックなアプローチで’語学’としての英語力を求められるTOEFLは、TOEIC満点レベルの人でも難関なのだそうです。猛勉強の末2年後の28歳でTOEFLをパスし、念願のパーソンズに入学。大学ではマーク・ジェイコブス、アレキサンダー・ワン、トム・フォードら多くのトップアーティストやデザイナーを輩出したファッションデザイン学科を専攻しました。
♥靴デザイナーとしてのデビューは?
パーソンズ在学中からやっぱり気になるのは小物類でした。帽子、ベルト、手袋、そして、靴。どうしても靴に目がいってしまう。とにかく3年間ぐらい毎日毎日、ひたすら女の子たちの足元を見続けました。そんなある日、ドレスデザイナーのオフィスでアシスタントをしていたときのこと。何気ない会話の中でふと「私、靴をデザインしたいと思っているんです」と言ったところ、デザイナーから返ってきた答えは「じゃあ、今度のニューヨークコレクションでランウェイの靴を全部デザインしてくれる?僕はドレスで手一杯だから」と。I’m too busy. Just try it!・・・っていきなり全部、私に任せるってこと?そんないきさつで思いがけずコレクションの靴を全面的に手がけることになりました。結果、反響も上々で、とってもラッキーなデビューを飾ることができました。
ヴィンテージのビーズや刺繍でデコレーションしたカラフルなサンダルたち。奥でスタッフが使っているミシンは、創業当時から活躍している’アントニオ君’
♥Sand by Saya誕生のエピソード
靴のデザインに本格的に取り組み始めて間もないころです。ある暑い日、地下鉄を待っていた私はいつものように向かいのベンチに座っている女のコたちの足元に目をやりました。すると、10人のうち9人がドレスアップしたスタイルとはそぐわない地味なビーチサンダルを履いています。セカンドシューズだとひと目でわかりました。彼女たちだけでなく、NYCの女性はみんな街角でよく靴を履き替えています。たしかにお洒落なハイヒールはブラウンストーンのレンガ道では歩きにくいし、パーティ会場まで歩いている間に汚れるし、でも履き替えるとビーチサンダルはお洒落じゃないし・・・と、この瞬間、頭の中に電気が走りました。あのビーチサンダル、あれ自体がもっとお洒落だったらどうなる?ヴィンテージのビーズとかダイヤとか刺繍でもっとデコラティブにしたら?そしたらドレスアップしたスタイルにも合うんじゃない?そんなサンダル見たことないし、今まで誰もやっていない!これがSand by Sayaを立ち上げるきっかけになりました。
「マンハッタンを歩く女の子たちの足元を観察していてふと思ったんです。お洒落なビーチサンダルがあったら、彼女たちきっとほしいだろうな、と」(Sayaさん)
♥リビングにミシンを置いてサンプルづくり
思ったとおり、お洒落をコンセプトとした街履きサンダルはNYCの女性の間でたちまち評判に。新しいデザインを考えては自宅アパートでひとつひとつサンプルを縫いました。当時住んでいたのがマンハッタンからイーストリバーを挟んですぐ東側のアストリア(Astoria)だったんですけど、ワンベッドルームで仕事場はリビングのまんなかにミシン、という環境(笑)。1年ほど経ってから2ベッドルームのアパートに引っ越しましたがそこもすぐに手狭に。その後2013年に、マンハッタン・ミッドタウンの現在のオフィスに移りました。
業界の裾野が広いNYCでアパレル系やデザインオフィスのジョブハンティングをすると、才能だけでなくルックスにも恵まれたネイティブニューヨーカーたちの存在感にまず圧倒される。「アジア人の私が彼らと対等にやるには、雇われるのではなく自分で事業をやるしかないと思いました」(Sayaさん)
♥盟友Antonioとともに夢のオフィスへ
ここは’ファッションアベニュー’と呼ばれる7thアベニューと’5番街’こと 5thアベニューの間というロケーション。隣接するブライアントパーク(Bryant Park)はずっとNY fashion weekのショーが開催されていた、デザイナーにとって夢の舞台です。NYCでも業界トップレベルの人たちが集まるホットなファッションの発信地にオフィスを移したことで、ミーティングやバイヤーさんたちとのコンタクトもとっても便利になったし、何よりここにいるだけで感性が刺激されます。場所は大切な要素ですね。ちなみに4年経った今でもサンプルはひとつひとつ自分で縫っています。アストリアのアパート時代から使っているミシンも未だ健在。彼—Antonioというニックネームなんですけど—AntonioはSand by Sayaのビジネスを支える最も大切なパートナーのひとりで、彼の体調が悪くなるとその日の仕事は終わりです(笑)。
オフィスロケーションはNYCファッションの中心地。「すぐ横にはBryant Park。デザイナーにとって夢の舞台ですね」(Sayaさん)
ウィメンズサンダル ¥6,900~19,800(参考価格)
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♥あわせて読みたい
Sand by Saya Inc
37 West 39th Street
New York, NYC 10018
(646) 450-3308
sandbysaya.com
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