News|Jul.3.17
Virtual Shoe Museum(以下、VSM)はその名のとおり、ウエブサイト上のバーチャルな靴のミュージアム。カラーや素材、型、デザイナーなどのカテゴリー分けはもちろん、ancle、buckle、sole、zipperなどのフォーカス別やanimal、glamorous、transformerなどスタイル別といったユニークな切り口でアートな靴と靴に関連したアイテムを自在に閲覧することができる。
この画期的なミュージアムの主宰者Liza Snookさんは、現在VSMの活動を通じて多くの新進デザイナーに活躍の場を提供、自身もキュレーターや靴写真集の監修、リアルな靴コレクション展示会の企画・運営などヨーロッパ各地を精力的に飛び回って多忙な日々を送っている。
そんな中で今回、Lizaさんに独占インタビューを申し入れたところ快く応じていただけ、VSMのエピソードを通して彼女自身の靴哲学をたっぷりお聞きすることができた。シューマニアを自負するLiza さんのフロンティア精神にあふれたストーリー、必読です。
♥VSM創設のエピソードを教えてください
ミュージアム創設に本格的に取り組み始めたのは2005年。ワードローブにあった膨大な靴のコレクションを友人に披露しようと思ったのがきっかけでした。ほかにもポストカードや書籍、お土産のミニチュア靴、バービーシューズ、木靴、ダンスシューズに、映画に出てくるアイコンシューズ—たとえば「オズの魔法使い」のドロシーの赤い靴とか、「バーバレラ」でジェーン・フォンダが履いていたシルバーブーツ—などなど、靴にまつわる山のようなコレクションをより多くの人とシェアできたらいいなと思い、ひとつひとつ写真に撮ってはアーカイブしていきました。
「私は生まれながらのシューマニア」というLizaさん。VSMを創設したきっかけは、Lizaさん自身が25年かけて収集した靴のコレクションを多くの人とシェアしたかったから
♥アイテムのカテゴライズに7年
いちばん苦心したのはカテゴライズ。パートナーのTaco Zwaanswiikと協力してフォトグラファーやクリエイターをはじめ靴の分野に携わる多くの人に話を聞き、より検索しやすい仕組みとデザインを徹底的に研究してコレクションを分類していきました。このプロセスには実に7年を費やしましたが、集めたアイテムひとつひとつとあらためて向き合うことで、VSMの方向性と可能性が自分の中で確かなものになっていきました。そして2012年の2月14日、ついにVirtual Shoe Museum 2.0をリリース。多彩なカテゴライズで観たいアイテムを自在に検索できる、私の理想としていたバーチャルの靴ミュージアムがついに完成したのです。
「準備を開始してからもコレクションはどんどん増加。賛同してくださった人たちから連日メールボックスがいっぱいになるほど素敵な靴の情報が寄せられるようになったのです」(Lizaさん)
♥コンセプトは進化する靴の領域を追い続けること
コンセプトについては、ちょっと抽象的な話になります。たとえば靴のコレクションって、際限がありませんよね。これまで見たことがないような斬新な靴と出会うたび、その延長線上にアートとしてのあらたな可能性が生まれ、靴の領域そのものがさらに拡がっていく。しいて言うなら、私はこの最も外側の部分、いわば「既知」と「未知」の境界線上にVSMのアイデンティティーがあると考えています。つまり、靴の領域の進化を追求・発信するウエブサイト、それがVSNのコンセプトかと。
「建築、ゲーム、グラフィックなどさまざまな分野の気鋭デザイナーたちが自由なインスピレーションで靴に取り組み、その領域を拡げていきます」(Lizaさん)
♥Is this really a shoe? Could you wear it? If not, does it matter?
バーチャルの領域では履けるかどうかは重要なポイントではありません。その靴が私たちのコレクションに新たな1ページをつくり出してくれるかどうか、そこに価値を見出します。素晴らしい作品や才能にあふれた新進クリエイターに出会ったときの感動をシェアし、彼らに横のつながりを提供し、新たな可能性を創出する。アートの世界で私自身がずっとやりたかったことを、このVSMというウエブサイトを通じて実現しています。
「ショウケースも収納も特別なセキュリティも必要ないし、ロケーションや営業時間も関係ない。24時間365日、誰でもどこからでも自由に訪れることができる靴のミュージアム、それがVSMです」(Lizaさん)
♥今後の展望をお聞かせください
今、力を入れているのが「リアル展示会」。VSMの構想に取り組み始めて5年ぐらい経ったとき、コレクションの実物をぜひ観てみたいというリクエストをいただき、その後、the Grassi Museum of Applied Arts(ドイツ・ライプツィヒ)とMuseum Villa Rot(ドイツ・ウルム)で実施しました。「リアル」に挑戦して収穫だったのは、「バーチャル」の延長ではけっして出会う機会がなかったであろう多くのキュレーターやデザイナー、アーティストの皆さんたちから新たなインスピレーションをいっぱいいただけたことですね。VSMの可能性がいっそう拡がったと思います。今年もベルリンやウィーン、スイスのバーゼルなどで開催を予定していますが、どのテーマの展示会にも必ず日本人デザイナーが手がけた靴がセレクトされていることは注目すべき点。いつか日本でも「リアル展示会」を開催できたらステキだなと思っています。
「目下の悩みは時間がないこと。世界中のデザイナーからホットな情報が毎週のように届くのですが、目先の仕事に追われてそれらすべてをタイムリーに公開できていないのが現状なんです」(Lizaさん)
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♥あわせて読みたい
Virtual Shoe Museum
Lokaal 1.26
Zwaardstraat 16
2584 TX The Hague
The Netherlands
http://www.virtualshoemuseum.com
https://www.facebook.com/virtualshoemuseum
https://twitter.com/VirtShoeMuseum
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